はじめに  


人では一般的な透析も、動物で受けることが出来る病院は、

まだまだ少数だといえます。また、人工透析機は確かに使用

頻度が高いとはいえない装置の一つではあると思います。

しかしながら、少数ではあっても人工透析でないと助けられ

ない病気や状態は確かに存在します。

例えば、急性腎不全や中毒などのケースでは尿がつくられな

くなった状態に陥ることは珍しくありません。尿が出ない、

作られないということが死因となってしまう、このような症

例の中には腎臓の機能が回復されるまでの時間さえ保てれば、

再び尿を産生できるようになるものも少なくありません。

透析措置が最も効果を発揮するのはこういったケースです。

腎機能を代替して働くことにより救命率を格段に向上させる

ことができます。


どのようなときに?


前述したように一般的に急性腎不全といわれる、尿を作ると

いう腎臓の大切な機能が重度に低下、あるいは消失した場合

が一番の適応になります。急性腎不全の原因は様々ですが、

感染症や中毒などがその多くを占めています。


猫に多い慢性腎不全(急性ではない)においては、その状態

により透析の適応かどうかが異なります。

有効だと思われるケースがある一方で、あまり適さないケー

スもあります。

例えば慢性腎不全に伴うことの多い「貧血」があるときには

透析は適しません。

慢性腎不全に対する使用に関しては特にしっかりとした状態

の把握が必要となります。


それでは実際にはどのようにするのでしょう?


右のいくつかの写真に示すように、血液透析をするにはカテ

ーテルという管を介して血液を体外で透析装置に還流させま

す。体外を出た血液はダイアライザーというまさに腎臓の役

目を果たす装置を通って浄化され、再びカテーテルを通り体

内に戻っていきます。この循環をおよそ数十分から数時間行

います。基本的にカテーテルは装着したままにして、状態に

合わせて毎日あるいは数日おきに透析処置を繰り返します。


麻酔は、最初のカテーテルを装着する際に必要となります。

もちろん、協力的な子であったり、重度に衰弱した子では麻

酔処置は必須ではありません。局所麻酔を駆使することで対

応が可能なこともあります。





当院では数年前に動物用透析装置を導入し、透析治療を行っ

おります。人の透析のイメージとは異なる部分が多いことは

間違いありませんが、今後ますます必要となってくる治療の

一つではあると実感しています。

しかし、本来は、早期に腎臓病を診断して、透析など無しに

永く健康でいられるようになることが実は最も大事なことだ

と考えます。

これからも私たちは 透析の事だけでなく、腎臓病に関しても

皆様に的確なアドバイスができるよう腎臓病のスペシャリスト

を目指しています。

いろいろなこと、どうぞ遠慮なくご相談ください。


さくら動物病院 (06)6845−8456

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